誰も実現できていない技術を生み出し、
CG業界の未来を切り拓き続ける

| 所属 | テクノロジー事業本部 |
|---|---|
| 職種 | フェロー |
| 氏名 | M.K. |
| 入社 | 2005年頃 キャリア入社 |
| 担当領域 | リアルタイムレンダリング関連技術の研究開発・会社の技術ビジョン提案・社内外の技術発信や啓蒙活動 |
| 使用ツール | − |
シリコングラフィックスの流れを組む会社として創業時から知っていたM.K.氏。フェローとしてリアルタイムレンダリングの最前線を担いながら、自分にしかできない新しいものを作り出す楽しさは今でも変わらないと語る。20年以上この会社で技術を極め続けてきた研究者の言葉を聞いた。
これまでの経歴について教えてください
シリコングラフィックスの流れを組む会社として、創業時からシリコンスタジオは知っていました。ゲームの表現技法としての3D・CGへの昔からの強い憧れと、ミドルウェアという技術基盤を作って提供する仕事への興味が重なり、入社を決めました。当時は面接というより技術的な議論の場といった雰囲気で、この会社では技術を深く極められると直感しました。
入社当時はエンジニア同士がワイワイガヤガヤと最先端技術の話を飛び交わせる職場でした。今は組織が大きくなり雰囲気も落ち着いてきましたが、若いエンジニアが最先端技術について議論する様子や、新しいことに挑戦し続ける姿勢は変わっていません。それがシリコンスタジオらしさだと感じています。

今、どんな仕事をしていますか?
リアルタイムレンダリングの中でも光学系・HDRといった領域を得意としていますが、製品の技術開発だけでなく、フェローとしての会社の技術ビジョン提案や、社内外での技術発信・啓蒙活動も役割の一つです。午前中は事務的な作業、午後は開発関連業務になることが多く、5〜10名程度の会議もよくあります。
昔より研究開発に使える時間は減りましたが、技術面だけでなく自分にしかできない仕事にできるだけ時間を充てられるようにしています。業界全体への技術的な貢献も念頭に置きながら、既存の論文や手法にとらわれず、原理から理解して足りないものを見つけ、新しい技術や表現を生み出すことを心がけています。
入社以前からの技術的関心と、現在の仕事のつながりについて
ゲーム開発の仕事に就くずっと前から、3DやCGの表現技法に強い興味を持ち続けてきました。シリコンスタジオを知ったのも入社よりずっと前のことで、魅力的な映像のための表現技術を開発することへの憧れが長年ありました。その一貫した関心が、現在のリアルタイムレンダリング研究へとつながっています。
多彩な作品・プロジェクトへの関わりを通じて、様々な文化や考え方、技術への思い入れを知ることができました。その積み重ねが、技術を極めるだけでなく広く役立てるという今の仕事観の基盤になっています。
CG・3D技術業界ならではのリアルタイムレンダリング研究の魅力
まだ誰も実現できていない表現や技術を考案して実証できることですね。YEBISなどのミドルウェアの開発では、既知の技術だけでなく実写と3DCGの表現の差異に着目し、何がなぜ違うのかを原理から検証して新しい技術を確立することも必要です。自分が作った技術が実際の映像作品に使われて世に出たときは、技術者としての大きな喜びを感じられます。
想定できなかった困難な問題が発生したとき、考え方をリセットして別の視点から見つめ直すことで、新しい技術の発想に繋がる経験も貴重で楽しいものです。ハードウェア性能が桁違いに進化してきた中で、技術の可能性が広がり続けていることも、この仕事の尽きない魅力ですね。

シリコンスタジオで働くことで得られる価値
極めたい技術を広く役立てることができる職場だからこそ、働き続けることができたと感じます。自社の直接的な利益だけでなく、業界全体に技術を還元することで最終的に自社の利益にも繋がるという考え方を重視する文化があります。20年以上この会社で続けられた大きな理由です。
開発した技術を自らクライアントに紹介してアピールし、採用に繋げるという経験を重ねることができたことも、シリコンスタジオに入社してからの大きな転換点であり、自分にとっては貴重な価値となっています。
フェローとして感じるやりがい
技術の探求と進化、業界への還元、そしてクライアントの課題への深い理解を常に大切にしています。何か困ったことや課題があったときに当社を選んでいただけるということは、当社の技術力への信頼の証でもあり、その信頼を積み重ねることが自分の仕事です。安定性・堅牢性・使いやすさへの責任感を持ちながら、業界が安心して使い続けられる技術を作り続けることを心がけています。
技術を作るだけでなく、その価値を伝えて業界に広めていくこともフェローとしての役割だと考えています。開発した技術を普遍的なものとして業界に浸透できたとき、大きなやりがいや誇りを感じます。
これからの挑戦とビジョン
3D CG技術がエンターテインメントを超えて医療・建築・教育の分野へと広がっていく未来に向けて、可能性をさらに広げていきたいと思っています。また、次世代の技術者育成のためにも、純粋な技術力だけでなく、積み重ねてきたノウハを伝えられればと考えています。
仲間と共にシリコンスタジオを最先端CGブランドとして守り続け、誰も実現できていないものに挑み続けることへの情熱を、これからも持ち続けていきたいと思っています。
用語解説
フェロー:特定の技術領域で卓越した専門性を持つエンジニアに与えられる称号。技術の最前線を担いながらビジョン提案や啓蒙活動も行う
リアルタイムレンダリング:コンピューターが映像を即時に生成する技術。ゲームや仮想現実(VR)の映像表現を支える基盤技術
YEBIS:シリコンスタジオが開発したレンズ系ポストエフェクトのミドルウェア。光の表現を高品質に再現し多くのゲームタイトルで使用されている
光学系:レンズやカメラなど、光による物理現象を利用したシステムの総称
HDR:High Dynamic Range(高ダイナミックレンジ)。明るい部分と暗い部分の両方を高精度に表現するレンダリング技術
ミドルウェア:ゲームエンジンとゲームソフトの間に位置するソフトウェア。開発効率や映像品質を向上させる技術基盤