トップメッセージ

トップメッセージ

コロナ禍の長期化に備え、事業体制の整備を進めつつ経常増益を果たすことができました。
今後の成長に向けた研究開発にも取り組んでまいります。

当期の営業状況と業績について

 当期(2020年11月期)の業績につきまして、人材事業においては、2020年4月施行の「働き方改革関連法案」の影響を受け、人材派遣の稼働者数が減少しました。一方、コロナ禍で厳しい事業環境ではあったものの、事業部が一丸となって業績向上に取り組んでくれたこともあり、有料職業紹介の成約件数が増加し、人材事業のセグメント利益は過去最高益を記録することができました。
 開発推進・支援事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に加え、子会社で不採算案件が発生し受注損失引当金を損失計上したことが影を落とし、誠に遺憾ながら減収減益となりました。
 研究開発面では、グローバルイルミネーションをリアルタイムに処理するミドルウェア「Enlighten」のアップデートを9月に行い、次世代ゲームプラットフォームへの対応を完了いたしました。また、新たな商材として、当社のレンダリングエンジン「Mizuchi」をベースにした「遠隔VRデザインレビューシステム」の開発を進めております。
 その他、withコロナ時代の長期化に備え、テレワークやWEB会議システム等を活用した営業活動への転換を早期にはかるとともに、当社ウェブサイトのコンテンツ拡充や、オンラインイベントへの出展等にも取り組んでまいりました。
 期初にお約束した利益には達しなかった点は大変申し訳なく思っておりますが、経常増益を果たすとともに、コロナ禍における事業体制を整え、今後に向けた経営基盤の強化をはかることができました。

新型コロナウイルス感染症の対応について

 当期に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大に対し、当社では従業員および、そのご家族を感染から守ることを第一に考え、社内の基本的な感染対策を整えるだけでなく、早期にテレワーク体制への移行を進めました。
 在宅勤務制度を導入し、フルテレワークはもちろん柔軟な勤務体系に対応するとともに、在宅勤務中の光熱費や通信費等の補助を目的に、在宅勤務手当を支給することとしました。さらに、在宅勤務環境の整備(パソコン・機器の貸与、社内ネットワークの増強等)など業務遂行のために考え得るサポートを実施。社内会議やお取引先との商談にもWEB会議を積極活用し、コロナ対策と業務改革を両輪で進めました。
 また、10月には事務所レイアウトの再配置を実施し、賃借する事務所の一部を解約、年間3千万円の賃料コストを削減いたしました。併せて人材事業では執務エリアのフリーアドレス化を行い、スペースの効率化をはかりました。

今後の事業展開について

 いま、製造業の様々な場面でAI(人工知能)による機械学習が導入されていますが、AIは大量のデータを学習させて「賢く」させるプロセスが必要です。そこに当社のビジネスチャンスがあります。例えば、自動運転技術の開発であれば、当社のソフトウェアによって大量の事故のパターンをCG(コンピューターグラフィックス)で制作し、教師画像として効率的にAIに学習させることができます。
 また、土木・建設の分野では、3Dレーザースキャナーによって地形や構造物を計測し、「点群データ」という形状のみを把握できるデータを調査・研究に活かします。当社では、この点群データから精細なCGを制作し、より情報を具体化することができます。このようなニーズは大きく、自動車、土木・建設など様々な業界から引き合いをいただいております。
 今後はこうした非エンターテインメント領域における営業活動に注力し、さらなる受注拡大をはかってまいります。
 また、今後の成長のためには、製品・サービスの拡充が必要不可欠だと考えております。当社のCG技術は、写実的な映像表現に強みを有しておりますが、多くの家庭用ゲームに用いられているのはトゥーンシェーディングと呼ばれる3次元のCG技術を用いながらセルアニメのように表現する手法です。この技術の関連領域において新たなビジネスチャンスがあると考えており、現在研究開発を進めております。
 そのほか、オンラインゲーム等のネットワーク構築、運用サービスを提供しているソリューション領域では、クラウドサービスを活用したネットワーク構築の引き合いが多いものの、当社の開発リソース不足からチャンスを活かし切れない状況が続いておりました。今後、さらにエンジニアの採用活動を強化し、業務提携やM&Aも視野に入れて開発リソースの確保に積極的に努めてまいります。

次期の見通しについて

 次期(2021年11月期)の連結業績は、売上高は4,350百万円(前期比5.2%増)、営業利益は110百万円(前期比49.0%増)、経常利益は110百万円(前期比42.1%増)、親会社株式に帰属する当期純利益は70百万円(前期比326.2%増)を見込んでおります。
 開発推進・支援事業では、先のとおり非エンターテインメント領域における当社技術の活用ニーズは依然として高く、受注機会は拡大するものと期待しております。エンターテインメント業界においても、各社から次世代ゲーム機が発売されたことや、巣ごもり需要の高まりからゲーム市場の拡大が期待でき、各領域で積極的な受注拡大をはかってまいります。
 人材事業においては、エンターテインメント業界におけるクリエイティブ人材の獲得ニーズは昨春以降回復傾向にあるものの、以前より即戦力を求める動きが強くなっております。こうしたトレンドの変化に順応すべく、これまで以上に細やかで適切な提案・サポートを通じ、お取引先・求職者の双方にご満足いただけるサービスを提供してまいります。
 株主の皆さまにおかれましては、引き続き当社事業への温かいご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2021年2月
代表取締役社長
梶谷 眞一郎