トップメッセージ

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早期の業績回復を果たし、新分野への展開と新技術による成長拡大を実現します。

当期の営業状況を振り返って

当期(2016年11月期)の営業状況は、人材事業の伸びを除き、全般的に厳しい結果となりました。
開発推進・支援事業は、ミドルウェア業界の競争激化と、2015年11月から始まった遊技機業界の規制強化の影響により受託案件が減少し、非エンターテインメント分野への積極展開も本格的に実績を上げるまでに至りませんでした。コンテンツ事業は、新規タイトルの不具合の発生等により、計画を大きく下回りました。人材事業は、クリエイティブ業界に特化した人材マッチング力を高く評価いただいていることから好調に推移し、人材派遣および紹介件数を伸ばしました。
以上により、全体として売上高の減少とともに大幅な減益となりました。また、今後の収益性を鑑み、タイ子会社の解散・清算と自社利用目的ソフトウェアの除却損を特別損失に計上したことから、連結業績は赤字に転じました。

業績の回復に向けた取り組み

開発推進・支援事業においては、低価格ミドルウェアのニーズを捉えるべく、スマートフォンゲーム用の次世代エンジン「Xenko(ゼンコー)」をVR(バーチャルリアリティ)対応製品として再構築し、2017年4月の投入に向けて準備を進めています。「Xenko」は、展開当初から全世界市場を狙い、開発の英語化や海外サポートにより販売を拡大していきます。すでに海外からの注目も集めており、韓国などの現地代理店からの引き合いを複数獲得している状況です。
また、開発推進・支援事業の重点テーマである非エンターテインメント分野への展開については、「自動車」「映像」「建築」の3業界を重点ターゲットに定め、実績を拡大していきます。これについては後述いたします。
コンテンツ事業は今期(2017年11月期)、3本の新規タイトル投入を予定し、既存タイトルの売上高を超える販売実績の確保を目指します。それらの新規タイトルには、スクウェア・エニックスとの共同開発によるスマートフォン向けRPG最新作「ブレイブリーデフォルト」や、「ファイナルファンタジーシリーズ」を生んだ坂口博信氏が率いるミストウォーカーとの協業作品が含まれており、今後こうした外部の有力IP(知的資産)を活かすコンテンツ開発に一層注力していく考えです。加えて、新たな方向性として、VRやAR(オーグメンテッドリアリティ)、MR(ミックスドリアリティ)技術を使ったゲームの開発も進めていきます。
当社は、以上の取り組みを確実に遂行し、早期の業績回復を果たしてまいります。

非エンターテインメント分野への今後の展開

先に述べました通り、開発推進・支援事業では、リアルタイム3DCG技術の利用範囲を拡大すべく、「自動車」「映像」「建築」の3業界への展開を加速していきます。
特に自動車業界への展開では、運転席ディスプレイを主とする車内搭載技術や、新車開発におけるデザインワークの支援、営業部門の販売用プレゼンテーション、AIによる自動運転の画像認識システムへの活用など、極めて広い範囲への応用が期待できます。現在、複数の自動車メーカーに対して契約アプローチを進めています。
映像業界への展開では、4Kテレビなどの高画質化を背景に、よりスピーディーかつ高精細な制作ソリューションが求められる中、「Mizuch(iミズチ)」をはじめとする当社のミドルウェアが高く評価されています。今後は、そうしたニーズを捉えた販売拡大を推進しつつ、映像制作の環境に大きな変化をもたらす新たなソリューションを開発・導入していく考えです。また、当社は現在、TVシリーズアニメーションの有力コンテンツを有する会社と、フルCGによるアニメーション映像制作を当社の技術を使ってサポートしております。
建築業界への展開では、VRへの高いニーズに対応すべく、事業構造の確立も含めた検討を行っています。販売サイクルが早いため、CG制作を経ずに立体視を実現するVR技術なども求められており、当社にとって多くの提案余地がある分野と言えます。
また当社は、開発推進・支援事業における先端的な取り組みとして、ディープラーニング技術の活用も進めております。先述の自動車の自動運転の画像認識システムに活用しているほか、ユーザーの行動予測ソフトウェアを開発し、こちらは今期中の製品化を予定しています。スマートフォンゲームの開発会社への販売を皮切りに、EC関連などビッグデータを活用する多くの市場に向けて、販路を拡大してまいります。

株主の皆様にお伝えしたいこと

今期は、開発推進・支援事業における「Xenko」「YEBIS(エビス)」「Mizuchi」の海外への積極的な展開や、コンテンツ事業における新作タイトルの増加など、収益構成の変化が大きい期となりますが、好調の人材事業については、引き続き当期以上の売上成長を維持していける見通しです。当期の反省を踏まえ、これらによる売上高の確保を利益の黒字回復につなげるとともに、ここに述べました成長戦略を着実に推進し、次の飛躍に向けて各事業の体制を整えてまいります。
この1年間で築き上げてきた足場は、将来の事業拡大に活きてくるものと考えており、技術力と創造力で世の中に価値を提供する企業として、さらなる発展を目指し、前進していく所存です。株主の皆様におかれましては、当社事業の今後にご期待いただき、一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長

寺田健彦