トップメッセージ

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業績回復への対応とともに重点テーマの取り組みを強化し中長期の成長を目指します。

当期の営業状況を振り返って

当期(2017年11月期)は、開発推進・支援事業およびコンテンツ事業の売上高が期初の計画を大きく下回り、両事業において損失を計上したことから、連結業績は誠に遺憾ながら2期連続での減収・赤字決算となりました。株主の皆様には、業績の悪化によりご心配とご迷惑をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。
業績悪化の主な要因として、開発推進・支援事業においては、「YEBIS(エビス)」「Mizuchi(ミズチ)」などミドルウェアのライセンス販売が着実に実績を積み上げながらも、期待したスピードでの伸びに達していないこと、また2017年4月にリリースした「Xenko(ゼンコー)」については無料キャンペーンの延長により当期実績に寄与しなかったこと、更には一部の受託開発業務について中止・解約案件が生じたことが挙げられます。
コンテンツ事業においては、2017年5月にゲームタイトル2本を譲渡したことに伴う売上の減少や、新規タイトル「テラバトル2」の開発遅延によるリリースの遅れと不具合の発生、その他の開発中止案件・リリース延期案件などが響き、大幅な減収と損失の拡大を招きました。
当社は、すでにこれらの業績悪化要因への対応を実施し、次期(2018年11月期)以降の業績改善に向けた全社的な取り組みを進めています。その詳細については、後ほどご説明させていただきます。
なお人材事業は、引き続き順調に拡大しており、前期比30.1%の増収、同55.0%の増益を遂げました。

重点テーマの進展状況について

当期における重点テーマの進展を振り返ると、開発推進・支援事業が目指す「非エンターテインメント分野の拡大」は、特に自動車業界向けの請負開発が増加し、OEM企業との直接取引も開始したことにより、売上が前期の約2倍に拡大しました。建築業界への入り込みも進んでおり、当期の非エンターテインメント分野の売上は、開発推進・支援事業全体の15%近くを占めるまでになりました。
もう一つの重点テーマである「ミドルウェアの海外拡販」は、「YEBIS」「Mizuchi」が引き合い獲得の途上にあり、新規リリースした「Xenko」も当初予定していたBtoC展開から、海外企業をターゲットとするBtoB展開へのシフトを打ち出したところです。そうした中、2017年5月、業界最高峰のリアルタイムグローバルイルミネーション技術として評価が高い英国Geomerics社のミドルウェア「Enlighten」の全世界ライセンスを取得しました。海外拡販のドライバーとして「YEBIS」「Mizuchi」と共に今後の伸びが期待できます。
また当社は、新たな重点テーマとしてデータサイエンス領域における事業拡大を進めています。当期は、データ分析プラットフォーム「YOKOZUNA data(ヨコヅナデータ)」のサービスを2017年6月から開始しました。これは、コンテンツ事業を通じて蓄積したビッグデータを活用し、2年以上の開発フェーズを経て実用化した最先端の機械学習エンジンであり、ディープラーニングおよびアンサンブル技術により、一人一人のプレーヤーの行動を予測できます。既に、国内外の複数のゲーム会社で採用を獲得しており、将来的には、保険やヘルスケア関連などゲーム以外の領域でも導入につなげたいと考えています。

業績の回復に向けた取り組み

当社は、業績を早急に回復させるべく、開発推進・支援事業とコンテンツ事業を中心に組織改革を実施しました。各事業の目的と目標をあらためて明確化し、より収益性の高いビジネスに注力していくと同時に、社員一人ひとりがコスト意識を高め、利益率の改善を図ります。
開発推進・支援事業においては、エンジニアと営業の連携を従来以上に強め、プロジェクトごとの収益性を見極めたリソースの投入を行うとともに、受注後の進捗管理・損益管理を徹底します。その上で、非エンターテインメント分野の中でも伸びが著しい自動車業界へのアプローチや、海外拡販の戦略製品に位置付けている「Enlighten」については、それぞれ重点的に推進していくための専門部署として「Automobile事業部」と「Enlighten事業部」を設置し、営業・販売活動を加速します。また、引き合いの多いデータサイエンス関連ビジネスについても、万全のプロジェクト体制を整え、市場の成長を捉えていきます。これらの取り組みを通じて、長期・安定的なお客様との取引を増やし、収益力の向上を目指す方針です。
コンテンツ事業においては、開発・運営体制を見直し、人員の配置転換も含めて、スケジュール管理や品質管理の強化を実施しました。今後は、他社IP(知的財産)の活用や協業タイトルの開発にリソースを重点配分し、投資リスクを低減しつつ、安定的な利益の確保を目指します。同時に、リリース予定タイトルに関する先行的な情報発信を行い、配信開始前から積極的に認知度を高めることで、ゲームユーザーの獲得につなげていきます。
人材事業は、派遣労働者数および職業紹介成約数の増加に対応すべく、独立した事業本部体制に移行しました。現在の高成長ペースを維持し、さらなる拡大を目指します。

次期の業績見通し

次期の連結業績は、売上高7,382百万円(当期比20.7%増)、営業利益104百万円(同1,355百万円増)、経常利益121百万円(同1,323百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益111百万円(同1,248百万円増)と、増収・黒字回復を計画しています。
上記業績予想の前提として、開発推進・支援事業は、従来型請負開発の継続案件に加え、自動車業界向けおよび建築業界向けの請負開発が拡大し、「Enlighten」の海外を中心とする需要増も取り込めると見ています。コンテンツ事業は、「テラバトル2」をはじめとする既存コンテンツの売上貢献を保守的に見込む一方、新作リリースとして「パレットパレード」「療成敗!ジェットナース」「トリニティセブン」の3タイトルを予定しています。人材事業は、次期も引き続き高成長が継続する見通しです。
当期の期末配当は、当期業績の悪化を鑑み、誠に遺憾ながら無配とさせていただきました。また次期においても、財務基盤の強化を優先し、無配を継続させていただく予定です。
業績の回復に向けた取り組みを着実に実行することで、収益力の向上を図り、早期に復配できるように努めてまいります。

株主の皆様にお伝えしたいこと

株主の皆様には、業績悪化によりご心配とご迷惑をおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げます。ここに述べました取り組みを着実に遂行し、当社の誇る世界最高峰のCG技術を軸に日本から世界に顧客基盤を広げることで成長軌道への回帰を果たしてまいりますので、引き続き当社事業への温かいご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長

寺田健彦