YEBIS Optic Based Post-Processing

FEATURES YEBIS とは

モーション・ブラー

シーンやキャラクターの動きを増強したり、効果的に見せることが出来ます。

なぜモーション・ブラーが必要なのか

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モーション・ブラー

本Webサイト「被写界深度表現」の解説で、"素"の「コンピュータグラフィックス(CG)がなぜ不自然に見えるのか」という話題について言及しましたが、その理由は他にもあります。

リアルタイムグラフィックスは動く画像、すなわち動画ですが、それを構成するのは一枚一枚の静止画です。例えばフレームレート60fps(Frame Per Second)と呼ばれるCG映像は、1秒間に60枚の静止画CGを継続的に表示しているということです。

現実世界は連続時間空間ですから、現実世界の情景にフレームレートがあるとすれば、それは無限大です。ですから有限なフレームレートであるCG映像と現実世界は成り立ちからして違うのです。CG映像が不自然に見える理由の1つはここにあるといえるでしょう。

さて、現実世界はフレームレート無限大なのでどんなに速い動きも表現できることになりますが、人間の眼は、ある一定以上の速さを持つ動体はぶれた状態でしか見れません。これは人間の視覚速度(眼球で捉えた情景を脳で知覚するまでの速度)に上限があるためです。

人間の目には「まばたき」という生理現象はありますが、これは人間の視覚メカニズムとしてシャッターの役割を果たしているわけではありません。基本的に人間の目は現実世界の情景を連続時間で捉えていますが、視覚速度以上の動体は移動の軌跡が積分された像として知覚してしまうため、ぶれた残像のように見えるのです。

とすれば有限なフレームレートのCG映像を視覚速度の遅い人間が見ても問題がなさそうに思えます。しかし動画CG映像を構成する各静止画(各フレーム)に描かれているオブシェクト達は、完全に静止して描かれます。いわば、CGを構成する各フレームは、シャッター速度「無限大分の1」(1/∞、つまりほぼゼロ)のカメラで撮影されたものに相当しますが、もちろんそんなカメラはこの世に存在しません。これもCG映像が不自然に見える理由の一つです。

これらの不自然さを解消する上で有効な手法がブラー(Blur)エフェクトです。CG映像のフレームレートを無限大にすることはできませんが、あるフレームに描かれている動体の軌跡を次のフレームに描かれるべきその動体の移動先まで描き出せれば、次のフレームが表示されるまでの間の動きすべてを(簡易的にですが)描き出せていることになります。言い換えれば有限のフレームレートでありながらも、その動体の動きの描き漏らしはないことになり、疑似的には無限大のフレームレートに近づいたことになります。

あるいは視覚速度の遅い人間に対し、その視覚速度以上の動体の動きを軌跡として見せることができれば、実際にはシャッター速度1/∞のCG映像でありながらも疑似的には遅いシャッター速度で撮影した情景を模することができます。

このような速い動きをする動体の軌跡に対して付加するブレのエフェクトをモーション・ブラー(Motion Blur)といいます。

モーション・ブラーはCG映像中の動体の動きを自然に見せることが直接的な効能といえますが、ほかにもパラパラ漫画的なCG特有の離散的な動きを補完して映像そのものの見え方をスムーズにする効果もあります。後者は特に可変フレームレートのリアルタイムグラフィックスで効果的です。

YEBIS はオブジェクト・モーション・ブラーにも対応

YEBIS は極めて高品位なモーション・ブラー・エフェクトを搭載しており、これに大別して2つの種類があります。

1つは、そのシーンに存在するオブジェクトの速度ベクトルをピクセル単位に出力して生成する「ベロシティマップ」を利用したモーション・ブラーです。オブジェクトモーション・ブラー(OMB)とも呼ばれるこのブラーエフェクトは、オブジェクトの部位単位できめ細かなブラー表現が可能です。

例えば、走りながら剣を振る戦士の「足の動き」と「振り下ろしている剣の動き」のように移動方向も移動速度も異なる動きに対しても正確なブラーをかけることができます。スピード感を演出したり動きをダイナミックに見せたりする効果だけでなく、動体の軌道を分かりやすくする効果もあり、利用価値が高いブラー・エフェクトといえます。

もう一つは「カメラブラー」です。これは視点そのものを動かして映像全体にブレを生じさせるブラー・エフェクトです。あたかも実際に仮想空間にカメラを持ち込んで撮影しているかのような、高い臨場感演出を付加するのに有効です。

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